技術的な興味 vs ビジネス的な旨味

独立して2年がたった。会社作ってからは約1年半。

2年の間で、他社との共同プロジェクトも含めて自社製品開発を(それぞれ数か月にわたるものを)3件ほどやって、いずれも失敗した。

おかげさまで日銭を稼ぐ定期コンサルティング契約はいただいているし、ちょっとした受託開発やデータ分析業務もたまにやるし、仮にそれらが全部無くなっていよいよピンチとなったら個人派遣でも受託開発でもとにかく伝手を辿って猛烈に死ぬ気でやって金を稼ぐつもりなので会社をたたむことは当面無い予定。

僕が人生でやりたいこと

超絶ハイテクベンチャーを死ぬほどたくさん作って、次々と成功させること。インシリコ創薬とか、ロボット農業とか、人工光合成とか、ナノテクで新材料とか超高効率電池とか、次世代の発電・送電システムとかとか。

なので本当はベンチャーキャピタルをやりたい。でも今僕がベンチャーキャピタルを立ち上げても実績も金もないからまずファンドレイズできないだろうし、そんな僕のところに投資してもらいたいという起業家もあまりいないだろう。

しかし仮に、僕が自分が設立した会社を十億円以上でEXITした起業家だったらどうか。

VCを立ち上げる際に個人資産から数億円を頭金にすることで僕自身のインセンティブを強調し、EXIT経験者としてのノウハウを元にプレゼンして回れば30億くらい集められる気がする。

そして技術的に面白いことをビジネスの世界でやりたいと思ってる起業家候補者はいっぱいいるからエンジニア上がりのEXIT経験者ならそういう人たちが大量に寄ってくるはずだ。なので今回の起業は、成功してない今の僕がいうのもなんだが、「いっぺん成功してなきゃVCとしてまともな支援なんかできないだろうから、自分でまずやってみる」という位置づけなのだ。

そういう風に、最終目的が超絶ハイテクでビジネスをするということなので、「技術的に高度で、かつビジネス的にもイケてる」という、割と相反しがちなところをあえて追及しなければ、やる意味がないのだ。

ビジネス的にみて魅力的なプロジェクトというのは世の中結構あるものだと思うけど、その中で超絶ハイテクで面白いやつってそうそう無いのかもしれない。そして色んな人から、そういうもんだよってことを言われる。

確かに、僕は中二病の世間知らずかもしれない。こだわりが強すぎて野たれ死んでしまうんじゃないかとみんな心配してくれてるのかもしれない。

でも、どうせみんないつかは死ぬんでしょ?

とはいえビジネス面の押さえるべきところは押さえる

ここまで、コンプレックス丸出しな内容を書いてしまったが、地に足をつけることも大事だと2年やって分かってきた。とくに、

「新規市場の場合の商品というのは、それが売れるまで、そして繰り返し売れる状態になるまで、売り手は本当にはその商品が何であるかを理解しえないのだ」
という言葉に尽きる。

そして、経営戦略という本に書いてあることも、実際のビジネスワールドで当たり前のように事例が飛び交い、経営の実務で多分に意識されているのだということも分かってきた。とくに

という辺りは事業立ち上げのイロハレベルとして繰り返し実務経験を通して体に染みつけたい。

というわけで

僕はしばらくは成功しないかもしれないし、こういうエゴを追求しまくった挙句に運よく成功してしまうかもしれない。

眉唾物をみるような冷たい目で、無視していただければ幸いです。応援されようとされまいと絶対成功するまでやめないので。