考えることと手を動かすこと

最近すごく思ってること。

世の中にまだない新しいことをやろうとすると、「やる前に考える」というステップが必要になる。

もちろん、(試行錯誤が必要な作業のような)やりながら考えるというケースもあるけど、タスクのゴールや目的は基本的に「やる前に設定」されている必要がある。

でそのゴールや目的をあまり考えずに決めると、既に自分が過去に経験したり見聞きしたことのあるコトを無意識に再利用することになり、それだと世の中にまだない新しいことを実現できなくなる。

なので、ゴールを決めるところではちゃんと考えないといけないのだが、世の中にまだないことだから、ゴールを決めることイコール何らかの仮説をでっち上げること、みたいな感じになる。

そしてその打ち立てた仮説的なゴールに向かって具体的なタスクを実行していくのだけど、具体的な作業をしている中で新たに技術的・ビジネス的な発見や発想を得ることが少なからずあり、そのたびに今設定してるゴールの妥当性を再吟味したくなる。

しかし、開発や情報収集等の具体的な作業はとくに作業時間が細切れになればなるほど効率が悪くなる。

つまり「マクロなゴールの妥当性」と「具体的なミクロの作業の進捗効率」が常にせめぎ合う感じになる。

これは非常にやっていて疲れる。新規事業を一人でなくチームでやる意味として、絶対的な作業負荷を分けあえるメリットはもちろんだけど、(語弊を恐れずに言えば)考える人と手を動かす人の役割分担が出来るメリットも大きいと思う。

よって新規事業を一人でやる場合は、考える時間と手を動かす時間が相互に浸食しないように気を付けるのはかなり重要だと思う。

一人で起業した人が陥りがちな、「前に進めない」という事態の主原因はこれじゃないかと思う。

そして、それに気づいていても、本エントリで書いてるようなことを意識してても、そこから先の段階へ突破していくには、自分なりに上記のせめぎあいの中でもがく段階がどうしても必要なんじゃないかと思う。

という感じで、最近はもがいたりあがいたりの毎日です。