どうやって1億売り上げるか

毎日ブログ書く宣言からのべ13日目。

今日のテーマは、起業して一つの壁になると思われる「年商1億」の実現方法について考えてみます。私はまだ年商1億実現していないので、想像ベースでの話になります。また、利益率のことは少し脇において売上のことをまずは考えます。というのは、仮に粗利益率が1%で売り上げ1億に対して粗利100万だとしたらビジネスとしてほぼ成立してないレベルですが、「お客さんに与えた最終価値」が(その源泉の仕入に9900万円かかるとしても)1億という事実は企業が社会に存在する意義に直結すると思うからです。だからまずは売り上げから考えたい。

それと、「起業したのにやりたいことが決まってないわけ?それなのに起業したの?年商が目標なの?」というツッコミを受けるかもしれません。実はその通りで、本音をいえば技術的に面白ければなんでもいいのです。「技術そのものに興味あるエンジニアが空手空拳で起業して、やりながらビジネスを体得してその技術的興味をビジネスの世界でどこまで追求できるか?」という実験を誰かがやるべきだと思っていて、ではそれを自分でやろうと思ったのが起業した理由です。もしそれが出来ると分かったら、私がベンチャーキャピタリストになってそのノウハウを「ビジネスを分かってないけど起業したいエンジニア」に伝えて業界を盛り上げたいというのが私の一番の起業動機です。技術(ソフトウェア設計/実装やアルゴリズムや数理)的な面白さこそが第一で、ビジネスはそのための手段。

なぜ年商1億か

ちなみになぜ1億かというと、だって、くやしいじゃないですか。会社作って年商たったの1億もいかないって、それオママゴトですか?ということです。私は「起業して数年たっても売り上げせいぜい数千万」というあちこちの超零細ベンチャーのことを見下しています。そして私が起業した会社もそのペースでしかビジネスを回せないとしたら世間からそういう目で見られるということです。起業する人の心は最初は虎や狼ですが、現実を知って猫や鼠になってしまうことがとても多い。心に龍を飼い続けられる最低レベルが年商1億だと思います。猫や鼠になりたくて起業したわけじゃない、起業した人はみんなそうであるはずです。

事業(プロジェクト)の数を絞るべきか否か

1億の売り上げを単体の事業(とそれに付随する関連事業)で叩き出すのか、それとも複数の事業の足し算で達成するのか、どちらが良いのだろう?ベンチャー立ち上げのセオリーは一つの事業に集中してリソースを効率的に使うということで、それはベンチャーキャピタルが投資して最終的にウン十億ものビジネスを創ろうとする場合にとくに有効だろう。しかしここで考えようとしているのは「年商1億」という「普通の中小企業の仲間入り」レベルの話なので、集中型と分散型のいずれもアリだ。

それで私のような「基本的には一人で新規事業ばっかりやってるフリーランスエンジニアで、ときどき受託もやる」というタイプの人はどうしたらよいだろうか。これは想像だが、新規事業というのは「当たれば年商1億」は結構いけるんじゃないかと思う。つまり世の中に殆どない事業で数百万、数千万というレベルの売り上げを達成できたとしたらそれを年商1億まで伸ばすのは容易いのではないかと思うのだ。ならばあとは確率の問題だ。つまり「打率×打席」ということになる。

ここで、もし打率と打席がトレードオフの関係にあるなら、集中型と分散型のどちらが良いかという議論になる。けど、本当に両者はトレードオフなのだろうか?

打率と打数を向上させる方法

一つ一つの新規事業の成功率を上げつつトライする事業の数を増やすにはどうすれば良いだろうか。やはりお客さんとの接点に着目するのがよいだろう。お客さんとの接点の質と量を高めるにはどうすれば良いだろうか。

まず質的な向上策としては、なんといってもお客さんとのコミュニケーションの内容を事業企画に直結させることだろう。しかし何もネタがない状態でお客さんの声を聞こうとしても何も聞き出すことは出来ない。だとすると、技術的に実現可能な企画や、技術的に解決可能な課題を予め用意して、モノづくりを始める前にニーズの調査を行うというリーンスタートアップ的なやり方がやはり王道じゃないかと思う。企画や課題のリストを作る際に必要なのは、お客さんについての事前知識と技術的なバックグラウンドだ。その両輪をお客さんとのコミュニケーションを通じて効率よく改善し、「着手した時点で既にイケてる新規事業」にする必要がある。

次に量的な向上策としては、お客さんの接点の回数を増やす、接点を持つお客さんの数を増やす、それを効率よく行う必要がある。売るものが無い状態で接点を増やすには

  • 接点を多く持つパートナー(営業会社)と組む
  • 無料セミナーを開催して参加者と情報交換する
  • 無料メルマガや無料オンラインセミナー等、インターネットを活用する

という方法が考えられる。もっとも費用対効果が高そうなのはメルマガやオンラインセミナーだろう。ではインターネットを通じて接点を持ったとして、質的な向上策を盛り込むにはどうしたらよいか。つまりこちらから企画や課題リストを作った時に「オンラインでの顧客接点を使ってそのリストを検証可能」とするためにはどうすればよいのだろう?

メルマガに双方向性を持たせる例として、ホリエモンがやってるメルマガのQ&Aコーナーのような方法が考えられる。しかし名もない零細ベンチャーが発行するメルマガの購読者は、メルマガの内容に興味を持って購読することこそあれ、発行者の質問に答えたりするだろうか?否だろう。それならば、いっそのこと企画や課題リスト自体もメルマガのコンテンツにしてしまったらどうだろう?それならば、もしドンピシャリ同じ課題を抱える購読者がいて、メルマガにその解決方法の概要が掛かれていたら興味を持って自ら問い合わせをするんじゃないだろうか?これはかなり可能性が高そうだ。

ではオンラインセミナーはどうだろう?これもメディアの種類が違うだけで、内容的にはこちらででっち上げた企画や課題を盛り込んだものにすればよいだろう。セミナーの受講者は今まで気づかなかった自社の課題に気づいてソリューションを探し始め、それが既存の他社製品の購入につながるかもしれないが、それは業界全体の活性化につながるのだからむしろ歓迎すべきことだ。内容がフェアであればあるほど、購読者が増えるだろうし。

また、オンラインでの接点がある程度あれば、リアルのセミナーや、個別訪問などもとてもやりやすくなるだろう。営業パートナーも良いところを選べるだろう。そういう意味でもオンラインを第一とするのが効率よさそうだ。

続きは次回

今日は新規事業の打率と打数を両方同時に向上させる策としてオンラインでの顧客接点について考察するところまで行きました。具体的なやり方については引き続き検討して記事にしたいと思います。1億の算段を数字として見積もるところまで検討して、記事にしたことを8月から実際に実行しようと思います。

ではまた明日。